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最近読んだ本 246冊目「光と影の誘惑」

光と影の誘惑 (集英社文庫)

光と影の誘惑 (集英社文庫)


ミステリー的な要素を含む4作品が収録されています。結構おもしろかったです。
「長く孤独な誘拐」は、一人息子を誘拐された夫婦に犯人から身代金の代わりに別の夫婦の子供を誘拐するように指示されるという話。主人公夫婦の心の葛藤と事件を追う刑事がいい味出してました。ラストも衝撃的でしたしね。
「二十四羽の目撃者」は、動物園のペンギンの檻の前で銃に撃たれて死亡した人間が、保険金目当ての殺人かどうかを調べるという話。保険会社の男が中々魅力的で、女上司も憎たらしいキャラでしたが二人の絡みは面白かったです。他の3作品とは違ってちょっとコメディー要素もあったのがよかったかなと。
「光と影の誘惑」は、競馬好きの二人が現金輸送車を襲うという話。こちらもラストが衝撃的でした。ただ結果的に過去と現在との話を織り交ぜたものだったのですが、読んでてそれがわかり辛いというのがありました。それが狙いといえばそうなのかもしれませんけどね。以前似たような作品で山岳救助隊の話がありましたが、それと比べるとちょっと強引すぎるかなぁと感じました。
「我が母の教えたまいし歌」は、父の死をきっかけに母の秘密を知った息子が、秘密を明かそうとするが最後には衝撃の事実が・・・という話。こちらも中々重いラストでしたが、途中で結末が想像できる感じでした。不自然に母親の年齢を聞いたとこで、ピッコーン!ときました。まぁ、そういう方は多いのでしょうけどw


作品が発刊されたのが90年代半ばから後半にかけてなので、携帯電話が出ない話があるなどちょっと戸惑うところもありましたが、それを抜きにしても楽しめる作品だったと思います。