私は具になりたい

「よーし。今日の練習はここまで。明日も朝練するから遅れずに来いよ。解散」
「「「「ありがとうございました」」」」




「最近コーチ気合入ってるよね」
「練習もきついしね」
「それだけ次の大会に賭けてるんじゃない?」
「そうだろうけどさ・・・あれ?佐江ちゃんどこ行くの?」
「うん、もうちょっと個人練習してくる」
「おぉ、がんばるね。さすがエース」
「あんまり無理しないようにね」
「うん、ありがとう。おつかれ」
「「おつかれ〜」」





「どうした宮澤?」
「コーチ。私もっとうまくなりたいです」
「気持ちはわかるが今日は遅いから帰りなさい」
「でも・・・私インターハイで絶対に勝ちたいんです!」
「・・・・そうか。わかった。俺の練習は甘くないぞ」
「はい!がんばります!」





「ちがーう!レイアップの基本はボールをリングに置いてくるだ!」
「はい。すみません」



「ちがーう!手で相手を抑えようとするな!コースに入って体で止めるんだ!」
「はい。コーチ」



「ちがーう!フォロースルーをしっかりとれ!そうすることでボールに正しい回転がかかるんだ」
「はい。すみません」



「よーし!そこで必殺のドライブシュートだ!」
「はい。コーチ」





「はあはあはあ・・・」
「よし。よくがんばったな、宮澤。今日はここまでにしよう」
「はい・・・あり、がとう・・・ございました」
「だがインターハイで勝つにはまだまだだ。明日の練習もきついぞ」
「はい。がんばります!」
「その意気だ。じゃあ気をつけて帰るんだぞ」
「あ、あの・・・・コーチ」
「なんだ?」
「いえ・・・その・・・」
「なんだ。言いたいことがあるならはっきり言え」
「はぃ・・・・・この後時間ありますか?」
「あるが・・・なぜだ」
「その・・・個人レッスンをお願いしたくて」
「だからそれはまた明日・・・」
「いえ。そうではなくて・・・・・その・・・・違う個人レッスンです(赤面)」
「!!!宮澤・・・・おまえ・・・・」
「おねがいします、コーチ」
「そうか・・・わかった。じゃあまず汗を洗い流してこい。俺は宿直室にいるからな」
「はい(照)」




「いやあ、宮澤が俺のことをねぇ。世の中捨てたもんじゃないね」
「まさか教え子とこんなことになるとは。何気に緊張するわ。そうだ、布団敷いとかなきゃ(;´Д`)ハァハァ」
−ガチャ−
「おぉ早かったな」
「・・・コーチ」
「ん?どうした」
「・・・ごめんなさい」
「????」
−ガチャ−
「まさか教え子に手を出すとはね」
「!!!!!き、きたりえ」
「最近バスケ部の子からコーチの目がいやらしいと苦情が来てたんです。そこで佐江ちゃんにおとり捜査をお願いしたんです」
「な、なんだって」
「でもまさかほんとに引っかかるとは思いませんでしたけどね(溜息)」
「・・・・宮澤、おまえ俺を嵌めたのか?」
「失礼ですね。まだハメてないじゃないですか!」
「佐江ちゃん、そういう意味じゃないから」
「え?そうなの?じゃあどういう意味?」
「俺はこんな子に騙されたのか_| ̄|○
「と、兎に角現場を押さえたのであなたは連行します。ではみなさん、お願いします」
「「「「イエッサー!」」」
「うぉ!なんだ、お前たち。な、なにをするんだΣ(゚Д゚;≡;゚д゚)」
「彼等があなたをインペルダウンへ連れてってくれますよ」
「ま、待ってくれ。俺はまだ何もしてないじゃないか!」
「『まだ』ということは、これからするつもりだったのでしょう?」
「!!!!いや、それは・・・」
「往生際が悪いですよ」
「やめろ!俺は無実だぁぁぁぁぁぁぁ」